「NISAがいいって聞くけど、証券口座って何?」
「アプリ?銀行?どこで始めればいいの?」
調べれば調べるほど、わからない言葉が増えていく。
そんな状態で、この記事にたどり着いた方も多いと思います。
大丈夫です。
実は、最初にやることは、NISAでも証券口座でもありません。
18年間、銀行の窓口でお金のご相談にのってきた私が、「これから投資を始めたい」という方に
必ず最初にお伝えしていたこと。
それが、今日お話しする「3つのお金」に分けることです。
先に商品を選ぶと、あとで不安になります
銀行の窓口でよく見てきたのが、こんなケースです。
「勧められて始めたけど、急にお金が必要になって、損した状態で解約した」
これは、選んだ商品が悪かったのではありません。
「いつ使うお金なのか」を分けずに始めてしまったことが原因です。
投資には、向いているお金と、向いていないお金があります。
それを最初に仕分けしておくだけで、「急に必要になって慌てて解約」も「値下がりのたびに眠れない」も、ほとんど防げます。
「3つのお金」とは
手元のお金を、使う時期で3つに分けます。
① 毎日つかうお金(生活費)
食費、住居費、水道光熱費など、毎月の暮らしに使うお金です。
目安は生活費の3ヶ月〜半年分。ここは投資に回さず、普通預金に置いておきます。
何かあったときに、すぐ引き出せることが大切です。
② 5年以内に使う予定のあるお金
子どもの入学金、車の買い替え、住まいの更新料など、使う時期と金額がだいたい決まっているお金です。
ここも、投資には向きません。
使う時期が決まっているのに値下がりしていたら、困ってしまうからです。定期預金など、減らない場所に置いておきます。
③ 当面つかう予定のないお金
①と②を取り分けて、それでも残るお金。
10年以上つかう予定のないお金が、投資に回してよいお金です。
投資は、値上がりと値下がりをくり返しながら、時間をかけて育てていくもの。「しばらく使わない」お金だからこそ、値下がりの時期をあわてずに待てます。
分け方は、紙1枚でできます
むずかしい家計簿アプリは、まだいりません。
紙とペンだけで、今日できます。
- 今ある貯金の合計額を書き出す
- そこから「毎日つかうお金」(生活費の3ヶ月〜半年分)を引く
- さらに「5年以内に使う予定のあるお金」(入学金・車・引っ越しなど、思いつくものを全部)を引く
残った金額が、あなたの「育てられるお金」です。
ゼロだったり、マイナスだったりしても、落ち込まなくて大丈夫。
「今は投資を始める時期ではない」とわかったこと自体が、大きな収穫です。先に家計を整える方が、遠回りに見えて近道です。
「毎月いくら」も、同じ考え方で
まとまったお金だけでなく、毎月の収入からも同じように考えます。
毎月の手取りから、生活費と、近い将来のための積み立てを引いて、残った範囲の中で、無理のない金額を投資に回します。
ポイントは、がんばりすぎないこと。
「ちょっと少ないかな」と感じるくらいの金額の方が、値下がりの時期も動じずに続けられます。投資は、金額の大きさより「続くこと」のほうがずっと大切です。
まとめ:今日やることは、この1つだけ
- 投資の前に、お金を「毎日つかう」「5年以内につかう」「当面つかわない」の3つに分ける
- 投資に回してよいのは、当面つかう予定のないお金だけ
- 紙1枚に書き出せば、今日できる
「なにから手をつければいいの?」の答えは、商品選びではなく、この仕分けでした。
ここまでできたら、次はいよいよ「新NISAの土台づくり」です。
制度の言葉をぜんぶ覚える必要はありません。次の記事で、必要なところだけ、一緒に見ていきましょう。
次の記事はこちら→ 楽天証券とSBI証券、どっちがいい?元銀行員が「選び方」をやさしく整理します