家計を整えて(STEP1)、新NISAで積立を始めた(STEP2)。
ここまで来たあなたは、もう「投資を始めたいけど、なにから…」と迷っていた頃とは別人です。
そして今日は、このサイトの大本命『STEP3・配当金投資』のお話です。
私自身、銀行員時代はインデックスの積立が中心でした。本気で配当金投資に向き合ったのは、銀行を辞めてから。「子どもの成長に合わせて、働き方を選べるようになりたい」そう思ったとき、いちばん心強く感じたのがこの投資でした。
配当金とは:会社からの「おすそ分け」
株を持っていると、その会社が利益の一部を株主に分けてくれることがあります。
これが配当金です。
イメージは、会社からの「おすそ分け」。持っているだけで、年に1〜2回(アメリカの株なら年4回のことも)、現金が口座に振り込まれます。
売らなくても、お金が入ってくる。
ここが、これまでの積立投資との大きなちがいです。
積立投資と配当金投資は、役割がちがう
「どっちがいいの?」とよく聞かれますが、優劣ではなく役割のちがいです。
- 積立投資(STEP2)……資産の大きさを育てる投資。増えた分は、売るまで使えない
- 配当金投資(STEP3)……現金の流れを受け取る投資。定期的にお金が入ってくる
例えるなら、積立投資は「実がなるまで育てる果樹の苗」、配当金投資は「毎年実を分けてくれる育った木」。
だから、順番が大事なんです。土台の積立があってこその、配当金投資。STEP2を飛ばさなかったあなたは、もう準備ができています。
配当金投資の、いいところ
① 使い道が自由な現金が入ってくる
配当金は、普通の現金です。教育費の足しにも、家族の外食にも、再投資にも使えます。「資産は増えてるけど、暮らしは変わらない」になりにくいのが、積立との大きなちがいです。
② 値動きに一喜一憂しにくくなる
株価は毎日動きますが、配当金は「持っている株数」に対して支払われます。株価が下がった日でも、受け取る配当の予定は変わらないことが多い。だから「今日下がった…」より「次の配当はいつかな」に目が向くようになります。
③ 続けるのが楽しくなる
「配当金が入金されました」の通知は、何度もらってもうれしいものです。金額が月500円でも、それはあなたが働かなくても入ってきたお金。この小さな成功体験が、投資を長く続けるいちばんの燃料になります。
先に、注意点もぜんぶお話しします
いいところだけ聞いて始めると、あとでがっかりします。先にリスクを3つ。
① 配当は「約束」ではない
配当は会社の利益から出るもの。会社の調子が悪くなれば、減らされたり(減配)、なくなったり(無配)します。だから「どの会社の株を持つか」がとても大事です。
② 「利回りが高い=いい株」ではない
これが、いちばんの落とし穴です。
配当利回りが高く見える株の中には、「株価が下がりすぎて、結果的に利回りが高く見えているだけ」の危険な株が混ざっています。高い利回りは、ごほうびではなく警戒サインのこともある。銀行員時代、この罠で後悔する方を何人も見てきました。
③ 株価そのものは下がることがある
配当を受け取っていても、株価の値下がりでトータルでは損をすることもあります。だからこそ、STEP1でやった「当面使う予定のないお金で」の原則が、ここでも効いてきます。
税金はどうなる?——ここで「成長投資枠」の登場です
配当金には、普通約20%の税金がかかります。
でも、覚えていますか? STEP2で「扉を閉めておいて大丈夫」と言った、新NISAの成長投資枠。
あの部屋は、このためにありました。成長投資枠で買った株の配当金は、税金がかかりません。まさに配当金投資のための枠なんです。
なにを買う?:個別株と高配当ETF
配当金投資の入り口は、大きく2つあります。
- 高配当株(個別株)……1社ずつ自分で選ぶ。選ぶ楽しさと「応援している実感」があるぶん、会社を見る目が必要
- 高配当ETF……高配当株の詰め合わせパック。1つ買うだけで数十〜数百社に分散。選ぶ手間が少ないぶん、はじめてでも取り組みやすい
どちらか一方でなくてもOK。まずはETFで感覚をつかんで、慣れてきたら個別株を少しずつという順番の方も多いです。
今は1株から買える証券会社も多いので、数千円から始められます。ここでも「小さく始める」が合言葉です。
なお、「毎月分配型の投資信託」も、配当のように毎月お金を受け取れる商品として知られています。ただ、初心者の方がつまずきやすいポイントがいくつかあって、新NISAでは買えないという注意点もあります。
ここは話が少し込み入るので、詳しくはこちらの記事でお話ししています
→ 「毎月お金がもらえる」は本当? 毎月分配型の投資信託を、買う前に知ってほしいこと
選び方の視点:「買う前の健康診断」
個別株を選ぶとき、見るのは利回りの高さではありません。
見るべきは、2つの力です。
- 会社の力……ちゃんと稼げているか。財務は健康か
- 配当の力……配当を減らさず続けてきた実績があるか。無理をして配当を出していないか
この2つを、買う前に自分の目で確かめる。私はこれを「買う前の健康診断」と呼んでいます。
むずかしそうに聞こえますか? 大丈夫。見る場所と見る順番さえ知っていれば、特別な才能はいりません。センスではなく、手順です。
じぶんの型をつくる
最後のステップは、積立と配当を組み合わせた「じぶんの型」をつくることです。
型といっても、むずかしくありません。例えば・・・
- 土台:つみたて投資枠での積立は、これまでどおり自動で続ける(さわらない)
- 上乗せ:ボーナスや余裕ができた月に、成長投資枠で高配当株・ETFを少しずつ買い足す
これだけです。積立が「将来の自分」を育て、配当が「今の自分」に小さなごほうびをくれる。この両輪がまわり始めると、資産づくりはぐっと楽しく、続けやすくなります。
ペースは人それぞれ。年に数回の買い足しでも、立派な配当金投資です。
まとめ:ロードマップ、完結です
- 配当金は、会社からの「おすそ分け」。持っているだけで現金が入ってくる
- 利回りの高さで選ばない。「会社の力」と「配当の力」の2つで、買う前に健康診断を
- 新NISAの成長投資枠を使えば、配当金も税金ゼロ
- 型はシンプルに。積立は自動で続けながら、余裕資金で少しずつ買い足す
家計の整理から始まった3ステップの地図は、ここでひと区切りです。ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
あとは、あなたのペースで歩くだけ。迷ったら、いつでもこのサイトに戻ってきてくださいね。
「買う前の健康診断」を、そのまま形にしました
最後にひとつ、お知らせです。
この記事でお伝えした「会社の力と配当の力を見る健康診断」を、数字を入れるだけで自動判定してくれるシートにまとめた教材「高配当株カルテ〜買う前の、健康診断〜」をご用意しています。
記事の内容を実践してみたくなったら、のぞいてみてください。
※ 本記事は特定の銘柄・金融商品の購入を推奨するものではありません。投資に関する最終判断は、ご自身の責任でお願いいたします。
※ 制度・税金に関する記述は2026年7月時点の情報です。最新の情報は金融庁「新しいNISA」のページ(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/)等でご確認ください。